4STEP(サクシード)か、青チャートか。中高一貫校で「数学が伸び悩む子」が陥る罠
2026/4/20
中高一貫校に入学し、中2や中3で、いよいよ高校数学の範囲に突入すると、学校からドサッと重厚な教材が配られます。
圧倒的な問題数を誇る『4STEP』や『サクシード』(傍用問題集)
解説が詳しく、網羅系の王道とされる『青チャート』(参考書)
「どっちを優先すればいいの?」「両方やらないと置いていかれる?」 そんなご相談を毎日のように受けますが、私の答えは一貫しています。
「現時点で数学が超得意!という子以外は、まずは迷わず4STEP(サクシード)を3周やり込んでください」
なぜ、あえて「青チャート」を一度しまっておくべきなのか。その理由をお話しします。
1. 定期試験は「4STEP・サクシード」から作られる
たとえ偏差値70を超えるような難関進学校であっても、定期試験のベースは多くの場合『4STEP』や『サクシード』です。
理由はシンプルです。 文理が分かれていない中学生の段階で、大学入試レベルが並ぶ「青チャート」を中心に出題してしまうと、平均点が壊滅し、テストとして成立しなくなるからです。
実際、多くの学校では「普段は4STEP、長期休暇の宿題で青チャート」という使い分けをしています。定期試験で点数を取りたいなら、試験範囲のベースである傍用問題集にリソースを集中させるのが最短ルートです。
2. 「傍用問題集」は、決してレベルが低くない
SNSなどで、これらの教材を「解説が不親切」「量が多いだけ」と批判する声を見かけることがあります。確かに解説は簡潔ですが、だからこそ「自分の手で解き切る力」を養うには最適な一冊です。
特にB問題まで手を広げれば、大学入試の基礎〜中級レベルを網羅する、非常にやりごたえのある問題が揃っています。 あれこれ手を出し、基礎がスカスカのまま難しい問題に挑むのが一番の悪手。 「何が出ても間違えないぞ」と言えるまで、同じ一冊をボロボロになるまで繰り返す。この「泥臭い反復」こそが、数学の地力を支えます。
※ 解説が不親切なのは確かかなとは思います。自力で進めていて「5分考えても一行目がわからない」という場合は、そこだけ誰か(プロや先生)の手を借りて、早めに「理解の壁」を突破しましょう。
3. 大学受験には、本当に間に合うのか?
「今のうちから青チャートを完璧にしないと、受験に間に合わないのでは?」という不安もあるでしょう。 結論から言えば、大丈夫です。全く問題ありません。
中高一貫校の爆速カリキュラムで進んでいけば、高校2年生の夏までにはすべての学習範囲が終わります。 「基礎が100%固まった状態」で高2の後半から受験対策に切り替えれば、よほど特殊な超難関校を目指さない限り、十分に戦えます。
むしろ、基礎が曖昧なまま「青チャートをやっている」という安心感だけで進み、高3になって「実は土台がグラグラだった」と気づくほうが、よほど取り返しがつきません。
結論:今は「一兎」を追う時期
「色々手を出したくなる気持ち」をぐっと抑え、今は目の前の定期試験、そして配られた傍用問題集を信じてください。
まずはA問題を完璧にする
次にB問題まで「3周」繰り返す
テストで「基礎は完璧だ」という自信をつける
このステップをクリアしてから青チャートに挑めば、驚くほどスラスラと解けるようになっているはずです。 今はしっかり学校のペースについていき、揺るぎない基礎を固めること。それが、数年後の「逆転合格」を引き寄せる唯一の方法です。